数字で見る、2026年のゲーム業界の現在地|GDC「State of the Game Industry」から

ゲーム開発者会議(GDC)が2026年3月に発表した年次調査「State of the Game Industry 2026」は、世界のゲーム業界で働く2,300名超の専門家を対象にした大規模なアンケート結果です。レイオフの経験率、生成AIへの評価、開発エンジンのシェアなど、業界で働く人にとって気になる数字が並んでいます。この記事では、その主要な数字を整理しながら、日本のゲーム業界で働く・転職を考える人にとって何を意味するのかを考えます。

目次

レイオフ経験率:過去2年間で28%、米国では33%

調査によると、回答者の28%が過去2年間でレイオフ(人員削減)を経験しており、米国の回答者に限ると33%とさらに高い水準です。特にAAAスタジオでは3分の2の回答者が「自社でのレイオフがあった」と答えており、インディースタジオ(3分の1)と比べて明確に高い割合となっています。また、回答者の約半数が「過去1年以内に自社でレイオフがあった」と答えている点も見逃せません。

就職を控えた学生の回答にも厳しさが表れています。学生回答者の74%が「今後の就職に不安がある」と答えており、その理由として「新卒・未経験向けポジションの少なさ」「レイオフされた経験者との競争」「AIによる代替への懸念」が挙げられています。

生成AI:利用は広がる一方、否定的な評価が急増

生成AIツールを業務で利用していると答えた回答者は全体の36%でした。ただし職種によって差が大きく、ゲームスタジオの開発職では30%にとどまる一方、パブリッシングやサポート業務に携わる回答者では58%まで上昇しています。利用しているツールとしてはChatGPTが74%と圧倒的で、Google Geminiが37%、Microsoft Copilotが22%と続きます。

一方で、生成AIに対する評価は厳しさを増しています。「生成AIは業界にとって悪影響だ」と答えた回答者は52%と過半数を占め、前年の30%、前々年の18%から急激に上昇しました。「良い影響がある」と答えたのはわずか7%です。特にビジュアルアーティスト・デザイナー・プログラマーといった制作職での否定的な評価が59〜64%と高くなっています。

開発エンジン:Unreal EngineがUnityを逆転

開発エンジンの利用率では、Unreal Engineが42%でUnity(30%)を上回り、首位が入れ替わったことも今回の調査の特徴です。あわせて、Steam Deckへの対応が広がっており、対象プラットフォームとして4番目に多い28%まで利用が伸びています。

労働組合支持:米国では82%が支持

米国の回答者では82%が「ゲーム業界の労働組合結成を支持する」と答えており、特に低所得層(87%)やレイオフの影響を受けた層(88%)で支持率が高くなっています。ゲーム業界における労働環境への関心が、数字の上でも明確に表れた結果といえます。

この数字は、日本の現場感覚と近いのか

ここまでの数字は、いずれも海外(主に欧米)の回答者を中心とした調査結果です。日本のゲーム業界で働く人にとって、同じ水準の厳しさが当てはまるのかは、この調査だけでは判断できません。

Hiraku agentとして相談を受けている現場の感覚では、レイオフや生成AIへの不安といったテーマ自体は、国内の相談の中でも話題に上ることがあり、海外の傾向と「やや近い」印象はあります。ただし、28%や52%といった具体的な比率が国内でも同じ水準なのかどうかは、現時点で裏付けが取れているわけではなく、あくまで仮の所感として捉えていただく必要があります。この点について、より具体的な国内の傾向が確認でき次第、続報という形で改めてお伝えする予定です。

まとめ

GDCの調査は、あくまで世界規模での傾向を示すものであり、そのまま日本の状況に当てはめられるわけではありません。ただ、「レイオフへの不安」「生成AIとどう向き合うか」「使うエンジンの選択」といった論点そのものは、国境を越えて共通するテーマになりつつあります。海外の数字を知った上で、自分自身のキャリアや今の職場の状況を、あらためて客観的に見つめ直すきっかけにしてみてください。

今の職場やキャリアについて漠然とした不安がある方は、一人で抱え込まず、Hiraku agentにご相談ください。

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この記事を書いた人

ゲーム業界のキャリア・転職・業界動向を発信するHiraku GameTimes編集部です。

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