ゲーム業界の平均年収770万円、新卒採用平均70人――CESA調査に見る採用市場の実態
「ゲーム業界は稼げる」というイメージを持っている人は多いかもしれない。その印象を裏付けるような数字が、東京ゲームショウ2026の時期に合わせて報じられた。日本経済新聞は2026年9月17日、CESA(一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会)の調査結果として、ゲーム業界の平均年収が770万円、新卒採用数は1社平均70人だったと報じている。
CESA「ゲーム産業レポート2026」プレビュー版の内容
CESAは同じ9月17日、「ゲーム産業レポート2026 プレビュー版」の発刊を公式に発表しており、生成AI活用実態(85.8%が業務利用)と合わせて、この年収・新卒採用に関するデータもプレビュー版の内容の一部とみられる。CESAは例年、東京ゲームショウの時期に合わせて会員企業を対象とした年収・雇用に関する調査結果を公表する慣例があり、報道によれば2024年は708万円、2025年は723万円だったとされる。今回の770万円は、その延長線上での上昇ということになる。
賃上げの動きが平均値に反映
この上昇の背景には、セガが2025年11月に発表した基本給平均10%引き上げ(2026年4月実施)、コナミが2025年2月に発表した賃上げ(2026年3月実施)など、大手ゲーム会社が相次いで実施している賃上げの動きがあると考えられる。人材獲得競争が激しくなる中、各社が処遇改善に動いていることが、業界全体の平均値にも反映されている可能性がある。
「平均年収770万円」を読み解く際の注意点
ただし、この「平均年収770万円」という数字を読み解く際には、いくつか注意すべき点がある。一つは、これがCESA会員企業を対象にした平均値であり、個々の企業・職種・経験年数による差は非常に大きいということだ。大手パブリッシャーと中小のデベロッパーとでは、当然ながら待遇に幅がある。もう一つは、「新卒採用平均70人」という数字も、あくまで平均であり、実際には少数採用の企業から数百人規模を採用する大手まで、分布に大きな幅があると考えられる。平均値だけを見て「自分もこれくらいもらえるはずだ」と判断するのは早計だろう。
転職相談現場での実際の受け止め方
Hiraku agentへの転職相談の現場でも、こうした「平均年収が高い」という数字だけを見て転職を決めようとする方がいるという(この点は現時点でHiraku担当者の仮の回答に基づくものであり、実データでの再確認が必要)。実際には企業規模・職種・経験年数による差が非常に大きいため、平均値はあくまで参考程度に留め、応募先の個別の求人条件(給与レンジ、評価制度、昇給の実績など)を具体的に確認することが重要だという。
まとめ:業界平均と自分の条件の違いを確認する
業界全体の待遇水準が緩やかに上昇していること自体は、転職を検討する人にとって心強いニュースだ。とはいえ、その数字がそのまま自分に当てはまるわけではない。「業界平均」と「自分が実際に得られる条件」の間には距離があることを踏まえて、求人情報や面談の場で具体的な条件を確認していく姿勢が、これまで以上に重要になりそうだ。

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